カウンターで待つドラフト会議

高校野球で注目されて甲子園で結果を出したスーパー選手でもプロに入ると壁に当たる。特に打者の方がそれは顕著に出るようである。
高卒ルーキーで初年度から活躍した打者といえば清原和博。その後も活躍を続けたものの晩年は変な筋肉ムキムキになり引退後はドボン。
さて今年のドラフトは10月26日。
とにかく話題は清宮くんに尽きる。高校通算111号。注目され続ける中でも結果を出し、甲子園にはあまり縁がなかったけれどそれでも話題は清宮くん一色の3年間だった。
甲子園では1大会あたりホームラン数の記録を更新した中村くんというニューヒーローが誕生したけど、ドラフトが近づくにつれて面談を実施中の清宮くんが不動の目玉であることは間違いない。
最大10球団が指名するかもしないかもと言われている。
プロ野球は12球団である。
指名しないと言われる広島とオリックスの2球団は意中の選手が既にいるとのことである。広島とオリックスのスカウトが僕に近付いてきた記憶はない。セブンイレブンで立ち飲みしている時、天満で立ち飲みしている時、雪がちらつく公園で立ち飲みしている時、24時間喋り続けている時、どう考えても生活費が足りない時、端数を出そうと数えている時に精算が済んでいる時、夕日が沈む時。
どこをどう思い返してもスカウトらしき人物はいなかった。
となれば、どこの球団が僕を指名してくれるというのだろうか。
毎年毎年ドラフト会議の日は圏外になる場所には絶対に行かず、電話に気づかないことがないようにずっと握りしめ、電話がかかってこようものならワンコールすら許すまじ勢いで出て「もしもし」すら言わず、「謹んでお受けします。今後も『不撓不屈』の精神で力士として相撲道に『不惜身命』を貫く所存でございます。」などと、往年の貴乃花の名文句を一字一句なぞっているにも係わらず、野球に打ち込んだ小学校3年生から中学校3年生の7年間、引退してからの22年間、計29年間、毎年毎年ドラフト指名の電話を待ち続けている僕を今年はどこの球団が指名してくれると言うのだろうか。今年のように指名前から同じ絶望を味わったのは1989年野茂英雄、1995年福留孝介以来であり、21世紀に入ってからは毎年「今年はチャンスあり!」の意気込みで16年間過ごしてきたわけだけど、ついに17年目にして今年はそのチャンスが霞んで見えない。
18歳の青年の粗捜しをするわけではないけど、そもそも清宮くんは本当にプロに入って活躍できるのであろうか?
木製バットで臨んだアンダー18歳の世界大会では打撃はそれほど火を吹かず、守備においては無茶苦茶やらかしまくっていた清宮くん。戦犯だと言っても過言ではない状態だった。プロの打球にはもっと苦労するだろう。足は速い印象はないが遅くもない印象だ。走塁法を叩き込めば問題はなさそうである。バッティングはどうだろう。強打一辺倒ではなく柔らかいバッティングもできるし瞬間的に対応している。構えているバットが入りすぎる癖でプロでは差し込まれるだろうから修正は必要かもしれない。膝の使い方も固い印象なので木製バットでプロのキレキレの変化球に対応するのは苦労するかもしれない。これは優秀なコーチに修正してもらうしかないだろう。けどこれらウィークポイントらしきところを差し引いても高校生の域を遥かに越えた一級品の素質だけど。何よりもプロ野球に欠かせない、「お客さんを呼べる」素質がある。これは素質であり他には誰も真似できない。大谷くんがメジャー、藤浪くんがイップス、松坂くんがひたすら二軍。ピッチャーは抑え以外は毎日見ることはできない。抑えも展開次第では見られない。バッターは毎日見ることができる。お客さんを動員できるバッターは極めて貴重である。清原和博松井秀喜。彼らを見ようと球場に足を運んだチビッ子がどれだけいただろうか。人気商売があるゆえに実力だけでは稼げない。しかし実力がなければ試合にも出られず人気も落ちる。清宮くんは実力、人気、知名度を兼ね備えている球界待望の超大物なのである。
自分で書いてて思ったんだけど、非の打ち所がなく完璧じゃねーか。契約金も年俸もMAX提示だろうね。
18歳で10球団競合が予想される清宮くんに対して29年間ドラフトを待ち続けている僕。
守備は
投手としては上の下
野手として中の下
走塁は上の上
打力は上の中
お小遣い月1,000円
ぐらいだったんじゃないかと思うけど、今は
カツオのたたき上の上
砂ずり上の下
バーベキュー中の上
チャーハン中の上
キリンビール上の上
立ち飲みプライスレス
そんな感じだと思うよ。
契約金なし、年俸20~30万で良いから誰か指名してくれないかな。

立ち話頑張るからさ。
とりあえず立ち飲み屋さんで会いましょう。