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森友の嵐士

森友学園

連日国会とメディアを賑わす2017年第一クォーター断トツの話題。

狩野英孝稀勢の里江角マキコ清水富美加もカナブーンも小倉優子アキラ100%金正男松方弘樹藤村俊二かまやつひろしも渡瀬恒彦も霞んでしまう森友学園

最近は大物閣僚を巻き込む状況に発展しつつあり、いよいよ国会で森友学園は嵐を呼んでいる。

異常な安値で購入した土地を、当初は「離したくはない」的な感じでいたものの、数々の疑惑が浮上する中で現状を「SHAKE IT」。
「サヨナラから始めよう」や「Bye For Now」的な展開で突如手放すことを決定。

理事長は「おさえきれないこの気持ち」を吐露するかのように記者会見を開き、メディアに潰されたと訴えかけた。それはまるで「悲しみが痛いよ」みたいな訳のわからない内容で、理事長は小学校設立への純情な想いを述べ続け、しかしそれは見ているこちらにはイマイチ伝わらず、すい違いにも程があり、「じれったい愛」というか、これが「すれ違いの純情」なのかな?と思ったり思わなかったり。

ロングランの会見を経ても「刹那さを消せやしない」といった感じでまだまだ尾を引いている。

真偽のほどは別にして、閣僚のビッグネームが連日飛び出す森友学園の嵐。

それを25年前に予言していたかのように意味深なタイトルの名曲を連発して一世を風靡したT-BOLAN森友嵐士

まもなく第二クォーターの始まりです。

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R-1グランプリ2017 寸評

所用でライブでは見れなかったR-1グランプリを録画でようやく今から見ることができる。

そして見ながら各ネタの寸評と来年への展望を書き連ねる。
結果を見る前のリアルタイム書き込みであるので誤字脱字には
何卒ご容赦いただきたい。

レイザーラモンRG
ドラッグストアのくだりがなにひとつ面白くなく、残念。

横澤夏子
女性のあるあるはもうお腹いっぱい、残念。

三浦マイルド
このブロックでネタとして一番良かった。
ネタ時間の都合だろうけど、テンポを緩めてひとつひとつをはっきりと
言った方がもっと受けたんじゃないかな。言い方も一辺倒だったし。
惜しい。

サンシャイン池崎
何してんだかさっぱりわからなかったけど、前3組とは異次元のテンションと勢いが
笑いたくてスタジオに来た観客にうけ、審査員もそれに引っ張られたのだと思う。

個人的には、三浦→サンシャイン→RG=横澤


ゆりやんレトリィバァ
さすが、ザ・エンターテイナー。舞台と時間を最も優雅に使い、面白かった。

石出奈々子
個人的には面白さはわからないけど、一人コントをしっかりとこの大舞台で
見事にやり切った。組み合わせの妙もあったと思うが勝ち残りも納得。

ルシファー吉岡
Aブロックでトップバッターとして見たかった。そうすれば今年のR-1全体の
盛り上がりに繋がったと思う。オチの弱さが残念ながら、よく出来たネタで
Bブロックが実はレベルが高かったことを印象付けた。

紺野ぶるま
何もおもしろくなかったが、ビジュアルの良さが際立った。

個人的には、ゆりやん→ルシファー=石出→紺野


ブルゾンちえみ
新しい世界観で売れっ子なのは納得。しかし経験不足が露呈した感じ。
客席の空気感で強弱をつけることできるようになればもっと自在でおもしろくなる。
頑張って欲しい。

マツモトクラブ
イッセー尾形を超えるのは彼だろう。しかし設定がちょっとやり過ぎたか。
RGの新幹線スルーを持ってくるあたりはブルゾンとの経験の差を見せつけた。
それにしてもネタのチョイスが残念。

アキラ100%
こんなもん全人類年齢問わず笑うやろ。ダントツすぎる。
今年の忘年会はいたるところで阿鼻叫喚のポロリが予想される。

おいでやす小田
ルシファー吉岡同様、しっかりと構成されたネタではあるが
作り手思考過ぎるというか、作家とかに受けそうな感じ。もう少し見る人目線で
作って欲しい。よく出来ているし隙はないだけに残念。

個人的には、アキラ→おいでやす→ブルゾン→マツモト

ブルゾンなに泣いとんねん。
噛んだ辺りから怪しかったが、ネタ飛んだのは言わなければ特に違和感なかったのに。


決勝の決勝

サンシャイン池崎
2回は不要。おもしろくないことはないけど笑うところもない。優勝はない。

石出奈々子
2回は不要。これならゆりやんかルシファーを見たかった。

アキラ100%
2回だけど前2組に比べて唯一笑いをとれたのがこれ。まぁあまり笑えなかったけど。
パターンに限界があるだけにこの先が心配ながら、この瞬間は一番輝いたと思う。
この3名での優勝は納得。人も良さそうだし、ブレークしてもらいたい。


とりあえず女性芸人による女性あるあるほんともうお腹いっぱい。
そんな中でゆりやんとブルゾンには今後突き抜けて欲しい。

日本一早いR-1グランプリ2018の予想は後日にするとして、
ひとまずアキラ100%の優勝に乾杯。

 

R-1グランプリ2017 優勝は誰だ。

前回
http://shihatu.hatenablog.com/entry/2017/02/26/141135

からの続きで既存決勝組の予想へ。ブロックと出場順は以下の通り。

レイザーラモンRG
横澤夏子
三浦マイルド
敗者復活3

ゆりやんレトリィバァ
石井奈々
ルシファー吉岡
敗者復活2

ブルゾンちえみ
マツモトクラブ
アキラ100%
敗者復活1

決勝の決勝は各ブロック勝ち上がりの3組で争う形式。
つまり面白さの絶対値はさることながら、相対的にも戦略的な笑いを取らなければならない。

そのブロックで一番面白いと思わせて票を取らなければならないのだ。

第一ブロック
RGがやはり頭ひとつ抜けているだろう。メンタルの強さ、やりきる強さ。ピン芸で最も重要な要素を持っている。ただネタの抑揚に弱点があり、間延びした場合は足元をすくわれると思われる。
そこにつけこむのは三浦マイルドか。
元チャンピオンであり、優勝したのはまぎれもない事実。可能性はおおいにある。
結婚がどうとか婚活がどうとか叫んでいる横澤はサヨウナラ。

第二ブロック
ここは非常に難しい。昨年キャンタマ発言で会場を凍らせたルシファー吉岡が御祓を済ますことができるか。しかし勢いに乗るゆりやんレトリィバァが阻止するか。お互いネタのチョイスが左右しそう。石井はMAXの笑いをとっても多分無理。

第三ブロック
事実上の決勝戦はここのブロック。
散らばっていたら、と心底悔やまれる。
本命はマツモトクラブと見るが、ブルゾンちえみの猛追がえぐく、大外からお盆芸が飛び出す可能性もおおいにあり、アキラ100%アキラ100%が万が一でもお盆から飛び出した時点でR-1終了は言うまでもなく、27時間テレビご開帳こと笑福亭鶴瓶師匠とともにアキラ100%の名がテレビ史上に刻まれることは間違いないであろう。

この第三ブロックには敗者復活1位が入ることもあって、とにかく空前絶後の大混戦でありハイレベルな戦いになることはサンシャイン池崎が叫ぶまでもなく、斉藤工のキャッシュカードの暗証番号 2741フナヨイで覚えてください、は年末に最高に笑わせて頂きましたこと、ガキの使い笑ってはいけないスタッフ一同に心よりお礼申し上げたい。

ということで
2017の予想記事
http://shihatu.hatenablog.com/entry/2017/01/26/182108

でも書いたように、優勝はマツモトクラブだと予想。
2,3位はエハラマサヒロとRGあたりではないだろうか。

アキラ100%が戴冠してトロフィーで隠す姿を見てみたい気もするが、個人的には難易度最高峰と思うピン芸の祭典R-1グランプリ2017を勝ち抜くのは誰か、純粋に楽しみながら拝見したい。

西村ヒロチョ以外全員頑張れ!

R-1グランプリ2017 敗者復活は誰だ。

レイザーラモンRG
横澤夏子
三浦マイルド
敗者復活3

ゆりやんレトリィバァ
石井奈々
ルシファー吉岡
敗者復活2

ブルゾンちえみ
マツモトクラブ
アキラ100%
敗者復活1

いよいよまもなくピン芸日本一を決める祭典R-1グランプリ2017。

ひとまず決勝進出者会見はRGの独壇場であり、経験とメンタルの差が歴然と浮き彫りになった。

そんな中でのアキラ100%ゆりやんレトリィバァのミニコントは的確に笑いを取り、一矢報いたといえるであろう。

さて肝心の本選予想であるが体調不良と様々な所用が重なり、ネタのチェックが追い付いておらず、感覚的なものであることをご容赦頂きたい上で以下に記してみる。

全体では他大会では有り得ない、3名も復活してくる敗者がカギを握ることは間違いない。

ということで敗者復活の予想から。

キャプテン渡辺 
おもしろいかもしれないが突き抜け感がなく難しい。

中村涼子 
既に決勝メンバーに女性4名。どのネタをやるかわからないが厳しい。

紺野ぶるま 
女性4名+ルシファーとの下ネタかぶりで見送り。ゴッドタンで頑張って。

あばれる君
一時期のハングリー感がなく一辺倒の展開ながら敗者復活は有り得る。

とにかく明るい安村
不倫でパンツ脱いだからアウト。

まとばゆう 
まとばゆうとパーマ大佐とアメミヤとぶらっくさむらい、歌ネタバトルを誰が制すか。この4名から1人は残ると予想。実力は最上位か。

スリムクラブ真栄田
相方の家が絶望的に欠陥住宅なのでアウト。

ぶらっくさむらい 
まとばゆうとパーマ大佐とアメミヤとぶらっくさむらい、歌ネタバトルを誰が制すか。この4名から1人は残ると予想。RGとの大統領バトルも見たいがただ名前が差別的でヤバイ。

パーマ大佐 
まとばゆうとパーマ大佐とアメミヤとぶらっくさむらい、歌ネタバトルを誰が制すか。この4名から1人は残ると予想。パクリ騒動も決着して心置きなくやっちゃって。ある日森の中、クマ3P。ボキャブラの名作です。

平野ノラ 
女性4名に飛び込むなら彼女だろう。ただし客層によってはきついか。

もう中学生 
早く高校生になってください。

ナオ・デストラーデ 
シンプルにコンビがおもしろい。M-1決勝もあると思っていたコンビ。決勝組とネタかぶりもなさそうで敗者復活あり得る。

AMEMIYA
まとばゆうとパーマ大佐とアメミヤとぶらっくさむらい、歌ネタバトルを誰が制すか。この4名から1人は残ると予想。実績はNo.1。冷やし中華始めてください。

脳みそ夫 
この世界観がどう出るかわからないがハマれば敗者復活あり得る。

西村ヒロチョ 
隅っこで頑張ってください。

パタパタママ木下 
他を圧倒する芸歴がうまく転べば敗者復活は突破可能とみる。

ニッチェ近藤 
女性枠はもういらない。

アイデンティティ田島 
ドラゴンボールで敗者復活できるほど甘くない。モノマネのクオリティーは断トツながらジュンイチダビッドソンを参考にして頂きたい。

サンシャイン池崎
空前絶後斉藤工で替え玉お願いします。

バイク川崎バイク
食傷気味で厳しいか。

エハラマサヒロ
そろそろ優勝して欲しいド本命。難なく復活。

守谷日和 
個人的に猛プッシュしたいナンバーワンピン芸人。敗者復活切望。

藤崎マーケット田崎佑一 
実力者。コンビで再ブレイク希望もロケが絶望的にヒドイ。

中山功太
天才的な発想は凶器と裏腹で不安定さを残すが順当なら敗者復活。

おいでやす小田
まいど上位に食い込むがよくわからない。

藤崎マーケットトキ 
実力者。コンビで再ブレイク希望もロケが絶望的にヒドイ。

粗品
安心して見ていられる実力者。ハズレなし。今回大当りしてくれないか。

クロスバー直撃前野 
どんな小道具が飛び出すか。末高とむ枠。

ZAZY 
関西が送る完全無欠の飛び道具。その見た目から良い意味で裏切られるフリップ芸。

ヒューマン中村
こちらもブレイクして欲しい実力者。ネタの感じからして多分フリートークもおもしろいはず。敗者復活切望。

まとめると
エハラマサヒロか中山コウタで一枠。
歌ネタの4人から一枠。
個人的プッシュの守谷日和、粗品、ヒューマン中村から一枠。
それ以外ならあばれるくん、パタパタママ木下、脳みそ夫、平野ノラ、藤崎のどちらか、バー直前野、アイデンティティー田島、ZAZY。このあたり。

とりあえず長くなりすぎたので既存決勝メンバーの吟味は明日中に。

モノクロとカラフル

2月14日はバレンタインデー。

様々な思惑が交錯し、女の子たちがいつも以上に色彩豊かに輝きを放ち、男の子たちは顔が赤らむ日。
みんな浮き足立ってフワフワとした感じで絵の具が混じり合うような感覚に襲われる日。

あれは20年前の1997年。
体育会系帰宅部の絶対的エースとして日々記録を更新していた高校時代のことだ。

小袋を持った女の子たちがいつもより多いなぁと思いながらいつもの電車に揺られていつもの時間に駅に着く。僕にとっては普段と変わらぬ朝だった。

いつもと変わらぬ道中でなぜか毎朝行われている草野球をいつも通りに観戦。缶コーヒーを飲みながら両チームとも応援する。

それにしてもなぜ毎日野球をしているのか。ひょっとするとプロ野球より試合数が多いんじゃないか。もしかするとたけし軍団なのか。

そんなTOYOTA式のなぜなぜを繰り返していると、そういえばなぜ今日は小袋を持った女の子が多かったのか疑問が生じた。野球のせいですぐには気付かなかったが、そうか今日はバレンタインデーか。

こんな寒い時期の大阪で早朝から野球をしているこの人たちはバカなんじゃないか、こんな大人にはなるものかと今の自分の歳ぐらいのおっさんたちに向かって思ったりもした。

結局、今の僕は野球すらしていない無職童貞と成り下がったわけであるがそれはひとまず置いておこう。

そうか今日はバレンタインなんだ。改めてそう考えるといつもと変わらぬ朝がいつもよりドキドキする1日へと変わった。

朝の電車で小袋をもらえなかったのは僕が毎朝時間と場所を決めずに適当に乗っているからだろう。女性を振り回すなんて僕もつくづく罪な男だ。

ニヤニヤと考え事をしていると知らぬ間に野球は終わっており、危うく遅刻しそうになりながら学校へと向かった。

門をくぐるとそこは彩りのない世界。黒と灰色に塗りつぶされた死の空間。急ぎ足で教室に向かう。教室は異臭が漂う生き地獄のような場所。

数名がボソボソと喋っているが僕を含めてどいつもこいつも生気のない目で、まるでいつ執行されるかわからない死刑を待つ囚人のようにただただ時を過ごす。

そう、お察しの通り、僕は男子校なのだ。
真横には共学の高校があるわけであるが、そこからたまにかすかにだが女の子の声が聞こえてくる。
そんな時は授業中でもお構いなしに「女の声が聞こえたぞー!」「うぉー!聞き逃したぁああぁ!」などと野太い声が教室中に響き渡る。
授業に集中しているのではなく、女の声を拾うことに全神経を集中させているのである。

午前中の授業が終わった昼休み、わりと仲が良かったO林の様子がどうもおかしい。僕は特に勘が鋭いわけではないけれど、斜め前の席でいつも嫌でも視界に入ってくる陰気臭いオーラしかないO林がいつものO林ではないのだ。この彩りのない空間でほんのわずかにだけど色彩を放っている気がするのだ。

今日はバレンタインデー。
いや、まさか、O林が。

確かに背は高くて細身でモテないシルエットではない。しかし絶望的な猫背だ。猫背以上の言葉がないので猫背と言っているが、デフォルメした言い方をすると、クエスチョンマークみたいになっている。

?←こんな感じ。

こんな奴が、まさか、いや、有り得ない。

けどまぁ切れ長の目は遠目から見るとパッと見は男前に見えるかもしれない。単に目が悪くて目付きが悪いだけなのだが。また浅黒く見える肌はワイルドに見えるかもしれないが顔毛と髭が濃いだけで3日に一回は眉毛も引っ付いている。

やっぱり有り得ない。
様子がおかしいのはきっと僕の勘違いなのだろう。いや本当に勘違いだろうか。

結構裕福な家らしく育ちは良さげで物静かではある。しかしそれは裏を返せばトーク力とコミュニケーション力に乏しく黙っているだけで、O林と話をしていて死ぬほど笑わせたことはあるが彼の話で笑ったことがない。絶望的におもしろくないのだ。話の構成が立てられない。抑揚がない。そもそも陰気臭い。そして何よりも笑い方がキモい。さらに言えば極めつけは1度だけ見た私服である。あれなら全身コンドームで歩いた方がマシだと思えるというか、ドン小西ですらサジを投げるレベルだと思う。

やはりO林に限ってはバレンタインデーとは無縁でしか有り得ない。完全に僕の思い違いだったようだ。

焦らせやがって。

何が「色彩を放っている」だ。
よく見るといつも以上に灰色で相変わらずひどい猫背じゃないか。

唐突にO林が振り返る。
「あのさーひな壇、これ、見てくれ。」

カバンからチラッと見せたものは僕が朝やたらと目にした小袋的なもの。

O林とバレンタインデーが結び付かなかった僕はとっさにO林はそっちの住民なのかと身構えた。男子校にはリアルにたまにそういう奴がいるが、悪いが僕はごりごりのギャル好きである。そっちの世界に興味はない。そういう趣味を否定はしないが僕を巻き込まないで欲しい。僕は静かに暮らしたいのだ。

「O林、俺にそんな趣味はない。悪いが他を当たってくれ。今後とも友人としてやっていこう。」

「もらったんだ。朝電車で。」

ちょっと何言ってるかわかんない。

俺はもらってないし。いつもバラバラの時間でバラバラの場所に乗っている僕が悪いんだけど、多分帰りには4トントラック0.000000001台分ぐらいはもらえるはずなんだけど、現時点で僕は小袋をもらっていない。1997年、年が明けてからそもそも女の子と目すら合っていない。いや今日の帰りには見つめ合うことになるんだけど、見つめ合うと素直にお喋りできないって3年後にサザンオールスターズTSUNAMIって曲で歌詞にするんだけど、風に戸惑うっていうか、今この状況に戸惑ってます。

「中学校の友達とかだろ?誰かに渡して欲しいとか?」
ダサすぎる僕。我ながらちょっと何を言っているのかわからない。

「まったく知らない子。手紙も入ってた。いつも同じ電車でうんぬんかんぬん。」

やめろO林。
4時間ほど前に通学について定時定所を定めない自分自身を市中引きずり回しの刑ぐらい責めたところだ。
いつもバラバラの時間にバラバラの電車の僕が手紙と小袋をもらったらそれはそれでオカルトにもほどがある。

しかしよく聞けO林。
絶望的なお前が小袋をもらっている今この現実がオカルトだ。震えが止まらない。何かの間違いのはずだ。落ち着け、落ち着くんだ、俺。どこかに綻びがあるはずだ。なぜなぜなぜで考えるんだ。

「け、け、けど、あれだろ?バレンタインデーといえばチョコがもらえるらしいけど、その小袋にはチョコが入ってるわけじゃないんだろ?」

「開けてないからわからないけど、GODIVAって書いてある。」

終わった。

体育会系の帰宅部でさっさと帰って勉強をするわけでもなくアルバイトをするわけでもない。もちろん女性と接点もなく、かといって悪ぶって夜遊びするわけでもない。
時刻表の限界を超える早さで帰宅してドラマの再放送をすべてチェックし撮り貯めたお笑いのチェックをする。夜はバラエティーとお笑いのチェックをし、おもしろいとは何だろうと哲学的な問答に思いを馳せる生活をしつつ、3年間学校の宿題を一切提出したことなく、提出不要のものはもちろん手をつけたこともない僕だけど、『GODIVA』という言葉がチョコレートを指し示すことは知っている。

今まさに終わった。
話を5W1Hで整理しよう。

O林はバレンタインデーに通学電車の中で見知らぬ女の子に声をかけられてチョコレートをもらった。

完全に僕の敗けだ。いわゆる完敗だ。

・・・いや待て、足りないぞ。
1Wが足りない。

いつ バレンタインデー
だれ 見知らぬ女の子
どこ 電車の中
なに チョコレート
どのように 声をかけられて

なぜ、が足りないじゃないか!
なぜなぜのTOYOTA式を繰り返すがまったくアンサーが出てこない。なぜが足りない!

5W1Hで説明できない時点でこれはノーカウントだ。
いくら4W1Hが成立しても、特に肝心要の動機部分にあたる1Wが欠如していては認めるわけにいかない。
繰り返すがこれはノーカウントだ。

論理の破綻を見逃すわけにいかない。ここは心を鬼にしてこの欠落部分を突かざるを得ない。すまんなO林、浮かれ気分はそこまでだ。

「けど、なぜくれたんだろうね?」

できることならば20年前に戻ってこの時の僕をぶん殴ってやりたい。

好きだから、に決まってるだろ。
当時の僕はいったい何を言っているのだろうか。その見知らぬ女の子はO林のことが好きだからバレンタインデーに勇気を振り絞って電車でチョコをくれたに決まっている。

完膚なきまでに隙のない強固たる論理である。

何が動機が欠落している!だ。不文律なのだ。言うまでもない前提なのだ。なぜ僕はその事に気付かず、なぜ、なぜくれたんだろうねとか聞いちゃってるんだろ。

大島渚野坂昭如をマイクでいきなり思いっきり殴り付けたように、当時の僕を殴ってやりたい。

「好きです、って渡されたんだ。」

O林よ、俺の馬鹿げたQに対して真っ向からAを返してくるんじゃないよ。

そこは不文律であり、言うまでもない前提だもんな。
クエスチョンを投げ掛けた僕が全面的に悪い。アンサーを返す必要がないクエスチョンだよな。
クエスチョンマークみたいな姿勢のお前がアンサーするのも何か変だもんな。

チャイムが鳴り先生が入ってきた。まもなく午後の授業が始まる。

O林の耳に届いたかどうかわからないけど、僕は呟いていた。

「けど、なぜO林なんだろうね。」

なぜなぜなぜが止まらない。

遠くからかすかに聞こえてくる女の子の黄色い声に耳を澄ましながら、
「やっぱり女の子は彩りがあるだけに好みも十人十色なのかな。」

モノクロの教室で僕の頭の中だけはカラフルに染まっていた。

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